2012年度の開業目指す 京阪電鉄(上田成之助社長)では、大林組(白石達社長)との共同により「京阪・大林中之島共同開発」計 画を実施する。大阪市北区・中之島に両社が保有する社有地においてホテルと商業施設の複合高層ビルを建 設するもので、2012年度の開業を目指すとしている。計画予定地は、今年10月19日に開業する中之島線の終 着駅となる中之島駅の駅前にあたり、周辺地域は「国際センターゾーン」と「文化センターゾーン」に位置 づけられ、今後の発展が期待されるエリアで、ビルはその立地特性を活かして、中之島駅から地下通路で直 結し、ターミナルビルとしての機能も兼ね備えたものとしている。 計画では、堂島川左岸で玉江橋南東に位置する中之島四丁目51の開発面積5,480?に、ホテルとオフィス、商 業施設で構成する複合高層ビルを建設するもので、南側で先行して進めている超高層マンション「N・4T OWER」とともに、賑わいのある街づくりを行うとしている。 ホテルは、中之島の国際性と文化性を表象するラグジュアリーホテルとするため、国際的に評価されている 外資系ホテルを中心に誘致を計画。ビジネスシーンで活躍するエグゼクティブや文化施設を訪れるゲスト に、高品質なサービスとホスピタリティを提供する最高級なものを想定している。 オフィスは、中之島エリアの中枢業務機能の中核を担うものとし、商業施設は、中之島遊歩道を散策中に気 軽に立ち寄れるカフェや大人が楽しみくつろげるレストランなど、駅前にふさわしい、ゆとりと賑わい空間 を演出する店舗の集積を図るとしている。また、ビルは水辺環境に配慮したまちの顔となる外観デザインと するほか、中之島駅や遊歩道などとの接続動線を整備し、快適で回遊性の高い歩行者ネットワークそ創出す る考え。ビルのボリュームや高さについては、同地域が都市再生緊急整備地域に指定されていることから今 後、大阪市などの関係機関と協議を行い決定する。 両社では、近隣の中之島2・3丁目地区で関電・ダイビルの共同開発事業や、朝日新聞社グループの超高層 ツインビル開発などが進み、さらに対岸の福島1丁目地区には今月にほたるまちが街びらきを行うなど周辺 開発も進展していることから、今回の計画により新都心としての連続性が高まり、相乗効果が期待できるー としている。