超高層のタワーマンション、2009年3月竣工予定 大林組の施工 魅力ある都市環境の創造を目指して―。滋賀県草津市の渋川1丁目2番地区市街地再開 発組合(中村喜和理事長)が、JR草津駅前で事業進めていた市街地再開発事業の施設 建築物新築工事の起工式が6日、建設予定地で執り行われた。RC1部S造地下1階地 上29階建ての商業施設複合型の超高層タワーマンション(TEE KUSATSU T OWER)を建設するもので、起工式には、中村理事長並びに伊庭嘉兵衛・草津市長は じめ関係者ら約50人が出席して、事業着手を祝い合った。設計・監理は東畑建築事務 所、施工は大林組。竣工は2009年3月の予定。総事業費の概算約98億円。
10時からの起工式では、厳かに神事が進む中、起工行事では、東畑建築事務所の香西喜八郎・大阪事務所長が 刈初の儀を、中村理事長と伊庭市長が穿初の儀を、大林組の内田弘通常務が鎮物鎮定の儀を行った後、それぞ れが神前に玉串を捧げ、工事の無事・安全を祈願した。 起工式終了後、挨拶に立った中村理事長は、起工に至るまでの関係者の協力に謝辞を述べながら、「駅前の再 開発と市街地活性化につながるまちづくりが実現する。完成までの一層の支援をお願いする」と語り、伊庭市 長も、「このビルが完成が中心市街地の活性化に寄与するものと期待する」と祝辞を寄せた。 また、設計者を代表して香西所長が、「当社の持つ再開発事業のノウハウを発揮して期待に応え、竣工を目指 して一丸となって努力する」と述べ、施工者代表の内田常務も、「事業協力者として喜ぶとともに事業参画を 光栄に思う。今後は総力を結集して全力で工事に臨む」と、それぞれ決意を語った。 この事業は、都市再開発法に基づく第1種市街地再開発事業として、再開発組合が国土交通省の補助を受け、 滋賀県、草津市の指導による都市計画事業として官民一体となって実施するもの。ビルは、5,144.01?の敷地 に、RC1部S造地下1階地上29階建て、建築面積2,958.40?、延床面積4万1,900?の規模で建設される。 計画では、土地の高度利用を図るため商業業務施設と都市型住宅の複合施設とし、外観は地区の新たな「道し るべ」の創造としてのランドマークタワーを形成、敷地周辺にはオープンスペースを設け、旧中山道沿いに 「(仮称)中山道プラザ」を設置する。 施設構成は、1・2階に商業施設、3階から29階を総戸数314戸の住戸とした。商業施設としては金融機関や 店舗、各種医療施設を予定、住戸は2LDKから4LDKで309戸が分譲となるほか、2階部分で草津駅とオ ープンデッキで直結、隣接する近鉄百貨店とも結ばれる。 この再開発事業は、草津駅東部の約0.7haを対象に、良好なまちなみ形成と災害に強いまちづくりを目的に、 1994年6月に再開発準備組合を設立、大林組を事業協力者にして事業を進めてきたもの。2000年4月に都市計 画決定され、2005年5月には、東レ建設とユニチカエステート、松下興産(現・MID都市開発)の共同体か ら住宅保留床取得についての覚書を締結、その後、昨年4月に組合設立となったもの。 なお、大林組、東畑建築事務所、地域経済研究所、大林ファシリティーズ、オーユーアールが特定業務代行者 となっている。