□□□□ 近畿整備局ら関係者が渡り初め □□□□ 2009年3月の完成を目指し工事が進む大阪港夢洲トンネル(仮称)で、 海底部をつなぐ沈埋トンネルが貫通し、4日に貫通式が執り行われた。 夢洲・咲洲間の海底トンネルで、沈埋函八函で構築するもの。貫通式には事 業者である近畿地方整備局並びに大阪市、施工担当のJV各代表ら約150 人が出席、渡り初めなどが行われ、貫通を祝い合った。 貫通式は午前10時から、6号函内の7号函との取付部で行われた。 式では、近畿地方整備局大阪港湾・空港整備事務所の大山洋志所長の工事経 過報告に続き、同事務所の中川誠副所長による接合部の水抜き確認が行われ た後、大山所長の合図で接合部のハッチ開放が行われた。
ハッチが開放されると、7号函と8号函の沈設等工事を担当した五洋・みらい・不動テトラ特定JVの松山 章所長が7号函から歩み寄り、待ち構えていた大山所長とがっちりと握手を交わした。次いで、関係者らが 順次、渡り初めを行った。
【写真】上 :「握手する大山・松山の両氏」
【写真】下 : 「沈埋トンネルの内部」 ◆引き続き、事業者を代表して近畿地方整備局港湾空港部の篠原正治部長が挨拶。 篠原部長は、大阪湾には既に3つの沈埋トンネルがあり技術開発も進んでいるとし、「4つ目となる夢洲 トンネルは、着工以来8年目を迎えたが、難工事が続いており、今後も気を緩めることなく、これまで以 上に工事安全に配慮し、完成を目指してほしい」と一層の努力を呼びかけた。 ◆また施工者を代表して、五洋建設大阪支店の満田隆栄副支店長が、工事に参画できたことは名誉に思うと し、「沈埋函製作から3年9カ月のハイスピードの貫通であり、多くの制約の中、予定通りに進捗できた のは関係者らの支援の賜物」と謝辞を述べ、工事は、既存の沈埋トンネルで培われた技術の継承や工法の 集大成だとし、「今後は1日も早い完成を目指し、トンネルが重要幹線として機能することを期待する」 と決意を語った。 □□□□□□■ 高精度に8函接続 ■□□□□□□ 夢洲トンネルは、夢洲と咲洲をつなぐ道路鉄道併用トンネルとして計画され、道路部を「臨港道路」として 国土交通省の直轄事業として実施。咲洲コスモ7号線から夢洲の幹線道路に至る延長2,138?で、トン ネルは夢洲・咲洲の両アプローチ部となる陸上トンネルと海底トンネルで構成。 海底トンネルは、延長806?で沈埋函8函を接続して構築。 沈埋函は、長さ100?、幅35・4?、高さ8・6?を標準規格とし、中央部に鉄道軌道、両側に幅員 3・25?で往復分離2車線の第4種1級の道路を配したもの。 工事は、2001年から行われており、このうち沈埋函据付工事は、同17年11月に咲洲側から1号函の 設置を開始、以来、順次設置を進め、先頃、最終函となる7号函の設置を終え今回、貫通を果たしたもの。 今後、夢洲側アプローチ部の工事を進め、2009年3月の完成を目指す。 同トンネルは、神戸港とともに国交省が取組むスーパー中枢港湾で、大阪港の核となる夢洲高規格コンテナ ターミナルの大動脈としての役割と期待を担っている。