11月に最優先交渉権者を選定 大阪府が実施する「江之子島地区まちづくり事業コンペ」の提案応募がこの ほど行われ、4者から申込があった。旧大阪府立産業技術総合研究所跡地 で、民間活力を導入したまちづくりを進めるもので、応募登録者から事業企 画に関する提案を求めていたもの。今後、審査を経て、11月上旬には最優先 交渉権者を決定する。
このコンペは、江之子島地区において、現存する元工業奨励館付属工業会館(旧館)を活用し、アートと都 心居住が融合する「江之子島アート&ライフ」を開発コンセプトに、府がアート機能を導入して新たな文化 創造・発信機能と、都心居住の多様なライフスタイルを実現する都市文化と空間の形成を目指すもの。 今年4月に行った関心表明には49者が参加意向を示し、その後5月末までの応募登録には12企業・グループ からの応募があった。府では応募登録者に対する資格審査と現地説明会を実施、今月3日から7日までに事 業期間提案を受け付けたところ、4者からの網s仕込があったもの。 事業提案を行ったのは、近鉄不動産(大阪市)・オリックス不動産(東京都)・三井レジデンシャル(東京 都)・大伍総合開発(大阪市)グループと、太陽シンクス(吹田市)・シグマコーポレーション(大阪市) グループ、長谷工コーポレーション(東京都)・アーバンコーポレイション(広島市)・名鉄不動産(名古 屋市)・ヤスダエンジニアリング(東大阪市)グループ、ゼクス(東京都)の三グループ一社。 提案で は、大阪市西区江之子島2−32他の敷地面積1万7,024?のうち、1万5,157.72?を民間事業者が取得し、旧 館のある1,866.50?の敷地と併せた一体的な事後提案と売却価格を求めたもの。 旧館は、戦前のモダニズム様式の建築でRC造地下1階地上4階建て、延べ面積約3,000?の規模で、アート センター導入にあたっての改修等も事業者が実施する。また、土地の最低売却価格は72億1,500万円としてい る。 今後、事業提案者によるプレゼンテーションを実施した後、学識経験者らで構成する「江之子島地区まちづ くり事業コンペ審査委員会」(委員長=増田昇・大阪府立大学大学院生命環境科学研究科教授)により、優 秀提案の選考と優秀提案者による価格面の2段階方式で、11月上旬に最優先交渉権者を選定する。 最優秀交渉権者は、11月下旬までに府有財産譲渡契約を締結して支払いを完了し、引渡しが行われる。事業 期間は譲渡契約締結日から5年以内としている。