

統一愛称は「ゆめはんな」 学研都市と大阪湾ベイエリアを繋ぐ期待の新線が、ヒト・モノ・情報・文化 を運び続け、未来への夢を膨らませるー。奈良生駒高速鉄道(株)が建設を 進め、近畿日本鉄道(株)が運営する「近鉄けいはんな線」が27日、待望の 開業を迎えた。生駒から学研奈良登美ヶ丘間を結ぶ営業キロ数8.6?の路線 で、途中に白庭台駅、学研北生駒駅を設置。大阪市営地下鉄中央線、近鉄東 大阪線と相互直通運転し、通勤・通学などの利便性を飛躍的に向上させると ともに、経済・文化・学術の交流に大きく貢献する。一方、「ゆめはんな」 の統一愛称で親しまれていく期待の新線の施工は、10工区に分割して精鋭施 工陣が担当。環境保全に留意しながら安全第一に高度な技術力を駆使し、地 域の発展に寄与するくらしの動脈を高品質に完成させた。
【写真上:ラッピングトレイン/下:学研奈良登美ヶ丘駅】
《地下鉄中央線、近鉄大阪線と背相互直結運転》 大量性・高速性のみならず、環境・エネルギーの観点からも高い社会的評価を得ている鉄道は、豊かで快適 な都市生活を営む上で不可欠な、基幹的かつ必須の交通機関であり、通勤・通学やショッピング・レジャー などの日常生活をワイドにサポートする市民の足として幅広く利用されている。 大都市圏における交通混 雑の緩和を図るなど、都市機能を再生し、魅力ある都市を創出するため、近年においては地下高速鉄道をは じめとする新線の建設が活発に進められている近畿圏では、ニュータウン事業を推進し、快適で魅力ある居 住空間を創造するためのニュータウン鉄道の整備がこれに先立って展開され、今月27日にけいはんな線が待 望の開通を迎えた。 関西屈指のニュータウンとして発展し続ける奈良市西部・生駒市北部ならびに国家的 プロジェクトの関西文化学術研究都市と大阪都心部を結ぶ動脈として大きな期待を集めるけいはんな線は、 通勤・通学などの利便性を飛躍的に向上させるとともに、学術・文化の拠点として新たな発展段階へと入っ た関西文化学術研究都市と大阪都心部との交流・連携を促進するアクセスとして計画されたもの。延長は、 近畿日本鉄道東大阪線生駒駅から奈良市の登美ヶ丘付近に設けた学研奈良登美ヶ丘駅までの8.7?で、途中、 白庭台住宅地付近に白庭台駅、北大和住宅地付近に学研北生駒駅を設置している。 1993年5月に運輸政策審議会答申「大阪圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計 画」、1996年6月に近畿地方交通審議会答申「奈良県における公共交通機関の維持整備に関する計画」にそ れぞれ位置づけられたのを契機として着工に向けての動きが活発化するに至ったけいはんな線。その事業主 体(建設)となる第3セクター「奈良生駒高速鉄道株式会社」が設立されたのは1998年7月のことで、同年 8月に鉄道事業免許申請を行い、同年9月に取得した。くらしの動脈として地域の発展に寄与するけいはん な線は、近畿日本鉄道(株)が運営。相互直通運転する地下鉄中央線、近鉄東大阪線との統一愛称は、「ゆ めはんな」に決定し、沿線住民、利用者から幅広く親しまれていく。 未来への大きな期待感を込めてネーミングされた「ゆめはんな」。個々に独自の歴史や文化をもつ多様な地 域を貫くこの路線は、まさに関西のこれからの生活・産業動脈として、ヒト・モノ・情報・文化を運び続け ていく。