谷口・国交省技監が講演 近畿地域で活動を続ける女性団体による「近畿元気!女性が語るみちづく り・地域づくりフォーラム」が27日、神戸市中央区の神戸オリエンタル劇 場で開催された。女性の視点から道のあり方や利用法、行政に対する働きか けなどを、共に考えようと行われたもの。フォーラムでは、国土交通省の谷 口博昭技監の講演とパネルトークが行われ、会場と一体になって議論が交わ された。 講座とパネルトーク ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ フォーラムは、はりま女性フォーラム(平内節子代表)、おばま女性みちの 会(稲葉理英子代表)、プロジェクト2000あらんな(野嶋廣子代表)、みち カフェ(中島洋子代表)の四団体で構成する実行委員会が主催した。
初めに主催者を代表して平内代表が、道が車に占拠され、人の道ではなくな っているとし、「次代の子供達のためにより安全な道を整備し、住みよいま ちづくりを目指していきたい」と挨拶、フォーラムの成果に期待を寄せた。
次いで谷口技監が、「‘みち’ルネッサンス」をテーマに、現在の道路整備について講演。谷口技監は、 「国を治めるために道路整備は不可欠だった」と古代ローマ帝国の道づくりを例に上げながら、「旧い道路 ではなく、高規格な道路がなければ人や物も集まらなくなってきている」と、高規格幹線道路の整備の必要 性を指摘した。 国の道路施策については、自立と共生(ともいき)が必要とし、「国と地方、官と民、公と私が対立ではな く対等、役割分担の考えが重要だ」と強調、道の駅や未知普請などの取り組みを紹介しながら「時をつな ぐ、人をつなぐ、心と心をつなぐ道を考えてほしい」とした。また、祭りやオープンカフェなど、「イベン トを利用し、道の真中からまちを眺めることで新たな発見もあるのでは」とし、地域が道路を活動の場とす ることで「行政も支援することが出来るはず」と述べ、各地域での取り組みを要請した。 続くパネルトークでは、4団体の各代表と谷口技監、社会福祉法人プロップ・ステーション理事長の竹中 ナミさんをメンバーとして、活動のあり方などについて意見交換。初めに四団体、それぞれの活動報告が行 われた。 この中では、「国道の渋滞により地域の生活道路がバイパス化している」「観光客による道路渋滞」「道路 整備路線の優先順位の決め方は」、「人口減少の時代における道路整備のあり方は」などの意見が出され た。 行政に対する要望活動について竹中さんは、障害者支援団体の立ち上げに関わった自らの経験から、「地域 の事情だけでは解決できないが行動を起こすこと」とし、「自分建にアイデアがなく、他にアイデアを求め るだけではだめ。官民が徹底的に智恵を出し合うこと」と民間における活動のあり方を示唆した。 フォーラムには、近畿地方整備局から宮地淳夫・道路部長はじめ工事事務所長らも参加。会場からの問いか けに、「民間からの意見は行政の原動力であり、本来の仕事だ」と、客席から答える場面もあり出席者と参 加者が一体となったトークが展開された。