(社)日本土木工業協会関西支部(國井義彦支部長)が主催する「100万人の 市民現場見学会」が22日、大阪港夢洲トンネル建設現場で開催された。今回 は地域住民見学会として、大阪市立南港桜小学校の5年生児童約60人が参 加。施工担当のJVらで構成する大阪港夢洲トンネル建設工事安全協議会の 協力を得て、沈埋トンネルを見学した。 児童らは、大阪港クルージングを終えた10時半過ぎ、夢洲トンネル作業所内 にあるインフォメーションセンターに到着。センターでは、現在工事が行わ れている沈埋部7・8号函沈設等工事を担当する五洋・みらい・不動テトラ 特定JVの松山章所長はじめ、工事関係者らが一行を出迎えた。 初めに、JVスタッフらによる工事概要の説明とビデオ上映が行われ、沈埋 トンネルの概要や沈埋函の規模、水圧接合などの工事方法などを解りやすく 解説。児童からは「工事では何人位の人が働いていますか」「トンネルは何 時頃出来ますか」などの質問があり、それらに対し、一つ一つていねいに答 えていた。この後、トンネル内に移動し、松山所長らの案内によりトンネル 内を見学した。また今回は、児童一人ひとりが名前を書き込んだ石を持参 し、それを沈埋函埋戻し時に投入することとした。
夢洲トンネルは、大阪港咲洲から夢洲をつなぐ道路鉄道併用トンネルとして計画された延長約2.1?のもの。 このうち道路部は、「臨港道路」として国道交通省の直轄事業で実施されている。トンネルは、咲洲側と夢 洲側のアプローチ部と海底沈埋トンネルで構成され、沈埋部約800mは、沈埋函八函を接合して構築。沈埋函 は、長さ100m、幅35.4m、高さ8.6mの規格で、中央に鉄道軌道部、その両側に道路部を配した鋼コンクリ ート合成構造で、ドッグヤードで製作後、海上を曳航して設置された。 沈埋函の据付工事は、2005年11月から1号函の据付を開始、今年9月には最終の8号函の据付を完了、7号 函との間で貫通式が執り行われた。7・8号函工事の進捗率は約80%、トンネル全体の完成は2008年度を予 定している。