作品として新名所に 今秋の開業を予定している中之島線(天満橋駅から中之島駅間、延長約2.9 ?)でこのほど、事業主体である中之島高速鉄道(株)(坂本富司雄社長) では、各駅の出入口デザインを決定した。「水都・大阪」にふさわしいデザ イン性を重視したものとし、中之島エリアではデザインを統一したほか、な にわ橋駅では、安藤忠雄氏が設計するなど、駅出入口をひとつの作品とし、 中之島の新たな名所となるよう期待を寄せている。 中之島高速鉄道では、これまでの工事が順調に進み、今秋の開業に向けて電 気工事や駅設備、内装工事などを残し、最終段階の出入口部分の工事にも着 手することから、今回、出入口のデザインを決定したもの。 デザインの決定にあたっては、各駅出入口は「水都・大阪」のシンボルゾー ンである中之島エリアに設置されることから、機能性はもとよりデザイン性 を重視、中之島通りの大江橋駅、渡辺橋駅、中之島駅の出入口についてはデ ザインを統一、決定にあたっては、学識経験者からのアドバイスを参考とし た。中之島公園内のなにわ橋駅は、その景観的要素から独自のデザインとし た。
統一デザインとする3駅出入口では、駅内部の素材として象徴的に使用している「木(無垢)」と「ガラ ス」をメインに、日本の伝統的な格子を現代的にデザイン。スリット状にランダムに木の壁を配置して木の 素材感を出しながら、角度によって変化する景観が楽しめる。 また、夜間は中之島地区の街の外灯(あかり)として、温かで優しい光を放ち、水辺に映る彩りが水都大阪 の景観を演出。シンプルな形態のデザインは、街から望む景観になじみ、中之島の新しいランドスケープと 認知されるものとしている。独自デザインとなる、なにわ橋駅出入口は、周辺に中央公会堂や中之島図書館 などの歴史的建築物が点在し、再整備計画も進む中之島公園に位置することから、一層の芸術性を求めるた め安藤氏に設計を依頼した。 同駅では、3つある出入口を円弧状に湾曲した壁が地中から伸び上がり、難波橋から中央公会堂に続く街路 に向かって開いた形とした。この壁が地面から生えてきて屋根になる形は、地下から地上へ、地上から地下 へとゆったりとした変化の中で、導かれるように移動できることを考慮したもの。また、西側出入口は公会 堂や東洋陶磁美術館、東側は街路を挟んでゲートのように配置して公会堂に向かう軸線を強調、内側背後に LFD照明を内蔵したガラスブロック壁で、照明の強さに濃淡のグランデーションをつけることで、階段の 昇降時には水中へ潜るような、また、浮上するような印象をつくりだす空間を演出する。 これらのデザインで、3駅について中之島高速鉄道は、時代に左右されないシンプルな形態の出入口は「大 人の街」中之島にふさわし景観を演出するものと考えるとし、なにわ橋駅に関しては、「駅出入口がひとつ の巨大な作品となり、中之島の新たな名所になる」と期待を寄せている。 各駅出入口の概要は次の通り。(▽駅名=?所在地?主要仕上材?出入口数) ▽なにわ橋駅 ?大阪市北区中之島1目地先?金属パネル、ガラス?3カ所 ▽大江橋駅 ?大阪市北区中之島2目地先?不燃木材、ガラス?3所 ▽大江橋駅 ?大阪市北区中之島3丁目地先?前同?3カ所、他に中之島ダイビル、中之島地下街ビルと接続 ▽大江橋駅(大阪国際会議場) ?大阪市北区中之島4、5丁目地先?前同?4カ所、他にリーガロイヤルホテルとビル接続
