8校・11チームが参加 世界一の吊橋「明石海峡大橋」をバックに橋を造ろうー。神戸市並びに本州 四国連絡高速道路(株)らの主催による「第1回橋梁模型コンテスト」が22 日、神戸市垂水区の橋の科学館で開催された。コンテストには、高校、大学 から8校・11チームが参加し、荷重試験をはじめ、構造技術やデザインなど の審査が行われた結果、最優秀賞には和歌山県立和歌山工業高等学校・チー ム木村が選ばれた。また、当日は土木の日「土木の教室」が開催された。 このコンテストは、土木の将来を担う学生や若手技術者の育成に貢献すると ともに、くらしを支える土木への理解を深めてもらうことを目的に、昨年ま で実施されていた「メロディブリッジコンテスト」に替わり開催されたも の。コンテストでは、初めに主催者を代表して土木の学校の会長を務める黒 田勝彦・神戸市立工業高等専門学校校長が挨拶。 黒田会長は、国内での大型プロジェクトが減少しており、「明石大橋に関わ った技術者達も海外で活躍しているが、土木技術者の育成と技術を継承する ことは大事だ」とし、コンテストを契機に土木に興味を持ってほしいと期待 を寄せた。
コンテストでは、各チームによるプレゼンテーションと完成度から技術度、デザイン性、経済性、耐久性・ 安定性の各審査項目について、黒田会長をはじめとする専門審査委員が審査を行った。参加にあたっては、 橋長1,250?以上で幅員は140から180?、総重量を1,500グラム以下などの課題が設けられた。審査では、橋 梁模型上を20?の走行車両を走らせる載荷重試験も実施された。 これら審査の結果、和歌山工業高校が最優秀賞に輝いたほか、優秀賞に神戸市立科学技術高等学校、また、 入館者をはじめとする一般投票で最多得票となった京都市立伏見工業高等学校が特別賞に選ばれ、黒田会長 から各代表者に賞状と賞金が贈られた。 閉会の挨拶では、神戸市建設局の佐俣千載局長が、「土木構造物は建設の時代から維持管理の時代へと移行 しつつあるが、今後も安全で安心な社会基盤の整備に力を貸してほしい」と参加者へ呼びかけるとともに、 「このコンテストも参加者を増やし、来年以降も発展させたい」と、土木の振興と発展への協力を要請し た。 このほか、土木の日の関連御璽として開催された土木の教室では、多数の親子が参加してマッチ棒による橋 梁模型の製作などが行われた。 コンテスト参加校は次の通り。 ▽神戸市立科学技術高等学校(2チーム) ▽京都市立伏見工業高等学校 ▽大阪市立都島工業高等学校 ▽神戸大学 ▽神戸市立工業高等専門学校 ▽和歌山県立和歌山工業高等学校(2チーム) ▽兵庫県立東播工業高等学校 ▽大阪市立大学(2チーム)