
長編アニメ映画「パッテンライ!! 南の島の水ものがたり 」の試写会が21 日、大阪市西区のクレオ大阪西で行われた。上映に先立ち、製作者の伊藤 叡・虫プロダクション代表取締役や石黒昇監督、台北駐大阪経済文化弁事処 の黄諸侯処長らが挨拶を行った。黄処長は、「八田與一は今も台湾の人々の 心の中に生きている」としてその業績を称え、近年では日本から修学旅行で 訪れる学生も増えてきているとし、「この映画により日本と台湾に結ばれた 絆を理解してほしい」と映画により友好が深まることに期待を寄せた。
物語は、台湾総督府の土木技師である八田が、嘉南平原で水不足に苦しむ農家の現状を憂い、灌漑用水の必 要性を総督府に訴え、地元農家の理解と協力を得て事業を完成させるまでを、日本人と現地人の少年の目を 通して描いたもの。工事に不信感を抱く地元農民や事故、資金難などに見舞われながらも、困難に立ち向か う八田は、技術者として「技術者を大事にしない国は滅びる」と叫び、また「この工事は総督府のためのも でなく、農民たちのための工事だ」と、社会資本整備の要諦を述べる。 映画の後援には、社日本土木工業協会、社土木学会、財全国建設研修センターらが、また、東北・中部・近 畿の各建設協会、関東・北陸・中国・四国・九州・沖縄の各建設弘済会と清水建設らが協賛している。 大阪での上映は、5月23日からテアトル梅田で。なお、公開に先立ち全国共通特別鑑賞券(大人千円、子ど も800円)を販売する。問い合わせは虫プロダクション関西事務所(電話075−581−0066)まで。