京阪電鉄新線 新設４駅名も 大阪の行政・経済・文化の中心地である中之島のビジネス街を東西に結ぶ鉄道新線（地下鉄、延長約2.9?） の路線名を「中之島線」に、また、区間内に新設される４駅名を京都方面から「なにわ橋駅」、「大江橋 駅」、「渡辺橋駅」、「中之島駅」に決定した。平成２０年度の開通後、同線を運行主体として営業を行う京 阪電気鉄道?（本社・大阪市中央区、佐藤茂雄代表取締役社長）がこのほど、発表した。 路線名と駅名の選定は、堀井良 大阪 世紀協会理事長を委員長とする中之島新線駅名および路線名検討委員 会の審議結果を受けて実施したもので、路線名の「中之島線」については中之島地区全体をイメージするシン ボルとして決定し、中間に位置する「なにわ橋」、「大江橋」、「渡辺橋」の３駅はそれぞれ中之島に架かる 橋名を、終端の中之島駅については新線全体を象徴するものとして名付けられた。 中之島線は償還型上下分離方式が適用され、１５年度から着々と土木工事が進む。事業主体として建設と保有 を大阪市や京阪電鉄などが出資する第３セクターの中之島高速鉄道?が行う。総事業費は約１５０３億円で、 内訳は出資金約３０１億円、補助金約７６８億円、残りが高速鉄道の借入金約４３４億円。この借入金分を、 高速鉄道が京阪電鉄からの使用料で一定の期間内に返済する仕組みとなっている。 ルートは京阪・天満橋駅で本線と分岐され、大川の下を潜り、中之島東端へ。堺筋線の下を潜って中央公会 堂、大阪市役所の北側で御堂筋線の下を通り、さらにフェスティバルホール、四つ橋線を潜ってリーガロイヤ ルホテル、そして計画の西端となる大阪国際会議場前付近まで。工事区間は河川に近く、鉄道営業線にも隣接 し、さらには中之島ビジネス街で交通量も多いことから、周辺環境に十分配慮した施工が求められている。 駅部分は開削工法（土留壁の深さ約４０ ７０?）で施工し、２層 ４層ボックスラーメン構造（深さ約１５ ３０?）を、また駅間部はシールド機を掘進させ、単線並列トンネル（径６．２?）を構築するというもの で、今年１０月３０日に玉江橋駅から渡部橋駅（延長２８９?）に向けてシールド掘進機の第１号機を発進、 本格的にトンネル工事を開始させた。渡辺橋駅を折り返し、玉江橋駅に到達するのは来年５月頃の予定。