環境先進都市・水都大阪の挑戦 大阪府並びに大阪市はこのほど、2010年上海万博に出展する展示計画の中間報告を、上海世界博覧会事務協 調局に提出した。府と市が設置した上海万博大阪出展実行委員会(会長・大阪府知事、副会長・大阪市長) が取りまとめたもの。出展基本テーマは「環境先進都市・水都大阪の挑戦」で、展示計画の提出期日である 12月末までに計画を策定するとしている。 展示の基本方針は、基本テーマを躍動感たっぷりに力強く、わかりやすく見せ、水都大阪の魅力を核に、環 境先進技術を横糸に、都市の開発と歴史を縦糸に、ストーリー性のある立体絵巻として描き出すもの。展示 は、3つのエリアに分け、大阪の春・夏・秋・冬の四季の移ろいにのせて、環境先進都市・水都大阪の魅 力、官民の環境先進技術を分かりやすく、楽しく演出。 第1エリアでは、「大阪の春 桜の通り抜け」として、大阪の春を感じる造幣局の桜の通り抜けをイメージ で表現。なにわ大放水路を模したトンネルの壁面一面に桜並木に覆われた大阪の春を映像で紹介。また、ト ンネルを抜けると先進的な都市映像が出現し、床下のジオラマ、展示コーナーと合わせ、治水・活水技術へ の取り組みの歴史を紹介する。 第2エリアは、「環境・水・未来」の映像シアターで、水の回廊沿いに噴水とライトアップで演出された水 の世界とともに、水・環境に対する取り組み成果と近未来の大阪の姿を3DCGを駆使した全周囲映像で描 く。さらに水都大阪の今と昔を浮世絵版画と映像で交互に紹介するほか、第3エリアでは、水都大阪の環境 先進技術と大阪・関西の魅力を映像やパネルで紹介する。 実行委員会では、この中間報告を基に、さらに議論を重ね、展示計画の策定を進めていくとしている。な お、展示の実施にあたっては先頃、企画提案を公募し、博報堂関西支社を実施事業者に選定した。 大阪展示は、博覧会史上初めて設けられる「ベストシティ実践区」に出展。世界の代表的都市が都市として 万博に参加、先進的事例を展示するエリアで、単独パビリオンと共同パビリオンのうち、大阪は共同パビリ オンの約560?程度で予定している。 上海万博は、‘Better City、Better Life’をテーマに2010年5月1日から10月31 日に開催される。出展参加は200カ国・国際機関を予定、入場者数は7千万人(1日当たり40万人)を見込ん でいる。