大阪市港区の海遊館を運営している大阪ウォーターフロント開発(株)はこのほど、高知県土佐清水市の大 阪海遊館海洋生物研究所以布利センターに、屋内型の飼育水槽としては国内最大級の大型水槽を建設すると 発表した。今年5月に着工、10月の竣工を目指す。建設費は約5億9千万円。 大型水槽は既存の水槽に加えて新たに建設するもので、ジンベイザメやオニイトマキエイ(マイタ)など、 海洋生物の飼育と研究調査を目的としたもの。敷地面積は約1,500?、建物はRC一部S造2階建て。魚類飼 育水槽、水質管理設備、機械・電気室を備え、水槽容量は約3,300トン(満水時)。縦約19m×横約31m×水 深約5mの水槽で構成し、既存の水槽(水量1,600トン、直径20m×水深5mの円形)の約2倍の規模を誇 る。 同水槽では、定置網に入網した大型魚類の複数飼育のほか、海遊館での展示の継続や充実、飼育展示技術の 向上、さらに各種専門機関とともに調査研究も行い、ジンベイザメなど謎の大井海洋生物の生態を解明し、 繁殖を目指す方針。 現在、以布利センターでは、ジンベイザメ2引匹(オス、メス)、他の魚類を飼育中。既存の水槽でも今 後、昨年世界で初めて継続的な飼育展示を実現したイトマキエイなどのエイ類をはじめ、メジロザメなどの サメ類、マンボウなどの中型から大型の複数飼育と調査研究を継続させていく考えだ。