三田市はこのほど、「三田駅前Bブロック地区第1種市街地再開発事業」の 都市計画決定を行った。決定したのは施行面積0.9haで、計画では、住宅に商 業施設を併設した地下1階地上21階建ての再開発ビルを建設する。事業は、 組合施行により実施、建築工事は2011年度に着工、2013年度の完成を予定し ている。 三田駅前再開発事業は、市の総合計画において、商業や業務、交流と行政の 各機能を整備し、様々な賑わいのあるまちづくりを推進する「中心都市核」 として位置付けられているJRと神戸電鉄三田駅周辺地区で、市街地の再編 と土地の合理的かつ健全な高度利用や都市機能の更新を図るために計画され た。
このため市では、三田駅前再開発整備構想を策定し、同駅前約5haをAからDの四つのブロックに区分して 協議を進め、「阪神間都市計画第1種市街地再開発事業」として順次、整備を進めてきた。ブロックのうち 2003年2月にDブロックが、2006年3月にはAブロックが、それぞれ完成した。 Bブロック地区については、先行地区の整備を受け、勉強会などの取り組みを進めながら、2007年6月に、 三田駅前Bブロック地区市街地再開発準備組合を設立した。同準備組合では、同年10月までには地区基本計 画を策定するとともに、コンサルタントとしてCOM計画研究所、事業協力者に近鉄不動産を選定した。 同地区は、Aブロックの南側に位置し、幹線道路の都市計画道路駅前線(幅員16m)と区画街路の同1号線 (同14m)に囲まれた区域で、極めて利便性の高い区域とされている。計画では、敷地面積約6,000?にRC 造地下1階地上21階建て、建築面積約3,990?、延床面積約3万8,500?の再開発ビルを建設する。建物は、 1階部分を店舗等の商業施設として約1,240?を確保、2階からは住宅として約290戸を整備、これにより定 住人口の中心市街地定着を図り、活性化に期待を寄せる。また、店舗等は全て外向きとすることで、既存商 店街との連続性を確保して人の回遊性を高め、セットバック部分を活用した緑約地800?、2階部分での屋上 緑化約480?を整備するほか、駐車場として五層六段の自走式立体駐車場(約320台)を想定している。 今後は、今夏に本組合の設立を目指すとともに実施設計や権利変換などを進め、2011年度に工事に着手し、 2013年度の完成を目指す。