HEV用向けリチウム電池       三洋電機(株)(本社・大阪府守口市、佐野精一郎社長)はこのほど、同社   の加西事業所(兵庫県加西市鎮岩町194―4)内において、ハイブリッド自動   車(HEV)用のリチウムイオン電池の新工場を建設する。同社の重点分野   であるHEV事業におけるグローバルな環境対応車用2次電池事業拡大への   取り組みで、兵庫県でも地域経済に大きな効果が及ぶことに期待を寄せてい   る。
地球環境保護への意識の高まりを受け、今後も急速に拡大することが予測される環境対応車用2次電池の開  発と事業の強化を進める三洋電機では、これまでにHEV用ニッケル水素電池をフォード社やホンダに供給  している。また、フォルクスワーゲングループと次世代ニッケル水素電池システム、リチウムイオン電池シ  ステムの共同開発に取り組んでいるほか、HEV用リチウム電池の生産拠点として、既に徳島工場で2009年  末の稼動を目指して量産設備を導入を進めている。    新工場は、今後も拡大するHEV用リチウム電池分野で、複数の自動車メーカーの需要に対応する供給体制  を確保するためのもので、加西事業所内(敷地面積約18万8,000?)に、4階建て、延床面積約4万1,400?  の規模で計画される。当初は月産100万セルの体制で生産を開始、需要に応じて生産規模を拡大していくとし  ている。    工事費は(付帯工事含まず)約130億円。着工は9月に予定しており、2010年7月の竣工を目指す。ハイブリ  ッド車をはじめとする環境対応車は、低炭素社会を実現する牽引役としての期待が寄せられており、新工場  建設を受け兵庫県の井戸敏三知事は、「新工場が環境・エネルギー産業の成長に貢献し、北播磨地域をはじ  め県下全域での取引拡大など、地域経済にも大きな効果が及ぶことを期待する」とコメント。    また、新工場を含む加西事業所と徳島工場、南あわじ市でのリチウム電池工場、洲本市のニッケル工場で、  「新型電池のトライアングルが形成される」とし、今後、加西市などと連携してワンストップサービスによ  る対応を図り、「新工場の円滑な立ち上げを支援する」としている。              三洋電機  http://jp.sanyo.com/