大阪府のコンペ 大阪府都市整備部では、竜華水みらいセンター上部地での利用に関し、民間 事業者から事業提案を公募、応募のあった事業提案を審査していたが、最優 秀提案者となる最低基準点に満たなかったことから選定にいたらなかったと 発表した。3月に行った提案公募には、コーナン商事と大和システムの2社 から応募登録があり、「竜華水みらいセンター上部利用事業者選定審査委員 会」(委員長=小林正美・京都大学大学院教授)により、資格審査と事前審 査、本審査を実施。5月22日の本審査では1社の辞退があり、残り1社の提 案について審査を行った。
審査は、コンセプトと事業の安定性、施設計画、交通計画、維持管理、貸付料の各項目(100点満点)につい て行われたが、最優秀提案者となる最低基準点となる65点に満たなかったことから、今回、最優秀提案者の 選定を見送ったもの。提案では、一定規模の緑化や水みらいセンター施設の維持管理に支障をきたさず、産 業・教育・文化等の機能を有する施設を導入して、まちの賑わいを創出するというコンセプトを定めるとと もに、下水道のイメージアップに貢献する取り組み、同センターの存在価値を高める施設計画などを求め た。 審査にあたり小林委員長は、「公益・文化地区にふさわしい社会貢献的な提案、斬新的・独創的な提案とは 言い難い」とし、また、運営面や収支計画に懸念が残り「事業の安定性に欠ける」と指摘、緑化や景観への 特段の配慮、地域連携も少ないとした上で、「維持管理等では一定の水準にあるが、全体としては最優秀提 案の基準を満たすものではなかった」と講評している。 対象地は、八尾市竜華町2丁目地内の敷地面積約2万3,600?で、利用に関しては20年以上30年未満の事業用 定期借地権等設定契約とし、1?あたり月額329円を最低賃貸価格としていた。 今回の結果を踏まえ府では、応募状況の分析や経済動向を見極めながら、「再募集するかどうかも含めて検 討する」(市街地整備課)としている。