大阪府では、水の回廊ライトアップとして、大川沿いの八軒家浜対岸での 「南天満公園桜ライトアップ業務」の委託先選定にあたり公募型プロポーザ ルにより事業提案を公募していたが、このほど岩崎電気(株)大阪営業所を 最優秀提案者に決定した。8月に開催される「水都大阪2009イベント」での 点灯を予定している。プロポーザルには、岩崎電気をはじめ4者(グループ 含む)からの応募があり、橋爪紳也・大阪府立大学大学院特別教授を委員長 とする事業者選定委員会が、事業実績やデザイン、施工方法、価格などの各 項目について審査を行ったもの。
最優秀提案は、ライトアップテーマを「水」とし、「流れる水は腐らず」をライティングコンセプトに、桜 全体を性格の異なる2種類の光色で照らし、南天満公園の地域性と桜自体の立体感と奥行き感を演出。ま た、見る場所や時間により異なった飽きのこない景観を創出する。 デザイン面では、遠景からの眺望や水への映りこみ、桜の四季(花・葉・紅葉・幹)の明確な演出のほか、 器具の調整により障害光をなくす工夫や効果的な照明配置による低ワット化、長寿命なLEDを使用するな ど適正なエネルギー使用などを提案。この提案に対し橋爪委員長は、「桜本来の姿を引き出し、自然の桜を 活かしており、課題となっていた冬季の演出への具体的提案、川側だけでなく公園側からの視点も配慮さ れ、公園の持続的な光の演出が提案されていた」と講評している。 最優秀提案者は府と契約を締結するが、府の指定する光の専門家の指導監修を受け、関係機関との協議を踏 まえて提案内容を実現することとしている。契約期間は2010年6月30日までとするが、今年8月22日から開 催される水都大阪イベントでの点灯を可能とするため、8月20日までに仮設工事を実施するとしている。